建築工法
工法
震度7にも耐えうる「強さ」。それがパナソニック耐震住宅工法テクノストラクチャー
(財)原子力発電技術機構多度津工学試験所
大地震にも負けない「強さ」を求めて。
テクノストラクチャー工法では、耐震性能こそが住まいの基本条件と考え、
阪神・淡路大震災と全く同じ地震波形で実大実験を実施しました。
この結果、震度7の激震を5回与えても構造強度に影響のない、高い耐震性が実証されています。
新しい「木の家」のかたち。
パナソニック耐震住宅工法テクノストラクチャーの「強さ」の秘密。
木の家のよさを伸ばしながら、「もっと強く、もっと心地よく」を実現させる住宅工法。
それが「テクノストラクチャー」です。
構造的な”不安”を”信頼”に、現場ごとの”バラツキ”を”安定品質”へと変える、
これからの新しい「木の家」のかたちです。
強さのヒミツ① 住宅を支える梁を「鉄の強さ」で強化。
テクノストラクチャーはココが違う!その①
住宅の重みを支える梁には、高品質・高強度が求められます。しかし、このような良質で大きな木材は手に入りにくくなっているのが現状です。テクノストラクチャーではこの梁に、独自に開発した高強度な”テクノビーム”を採用。 物件に合わせて工場生産するので、高品質な梁を安定的に提供します。
オリジナル複合梁「テクノビーム」
テクノビームとは?
軽量H型鋼を芯材に上下を木ではさんだテクノストラクチャー工法オリジナルの複合梁です。抜群の強度を誇ります。
地震などの短期の荷重に差が出る強さ。
同じ力を加えた比較実験でも、テクノビームの強さが立証されました。
長期荷重にも「たわみ」がほとんど進行しない高耐久性能。
住宅の重みを支える梁には、時間の経過とともに若干のたわみが生じます。
特に木製梁は、荷重がかかり続けるとたわみの変形が年々増やしていくクリープ変形という現象が起こります。
鉄のサビに対する不安にも「溶融亜鉛メッキ」で対策。
テクノビームの芯材となる鉄骨には、防錆作用に優れた「溶融亜鉛メッキ処理」が施されています。メッキ破膜は住宅性能表示制度における劣化対策等級3(最高等級)の規定をクリアする付着量で、サビからしっかり守っています。
強さのヒミツ② 独自の接合金具で木造の「弱点」を強化。
テクノストラクチャーはココが違う!!その②
木と木をつなぐ一般的な方法である「ほぞ加工」。この方法は有効な手段である反面、地震など大きな力が加わった場合、接合部に損傷を受けやすいという弱点があります。そこでテクノストラクチャーでは、断面欠損を最小限に抑え、かつ接合強度を高めた「オリジナル接合金具」を開発し、住宅の強度を高めています。
柱と梁(土台)の接合部/ドリフトピン接合
柱と梁や土台など、引き抜き力がかかる接合部には、ほぞ金具にドリフトピンを直角に打ち込むドリフトピン接合を採用しています。
一般接合を大きくうわまわる、柱の引抜き強度。
テクノストラクチャーの柱の引き抜き強度は、一般的な木造接合金具を使用した場合と比べて約3倍です。ピンを打ち込むだけで安定した強度を発揮します。
部材の切り欠きを抑えて安定した高強度を実現。
テクノストラクチャーでは、素材の力を最大限に引き出すために、木材の切り欠きを最小限にしたオリジナルの金具接合を開発しました。施工者によって強度に偏りが出ることもなく、すべての部位で安定した高強度を実現すると同時に、施工のスピード化・品質の安定化も実現しました。
その他の結合部
オリジナル接合金具仕様ですべての部位に高強度を実現。
ドリフトピン接合以外の部分も、柱・梁・筋交い等の主要構造部の接合に、オリジナル接合金具を使用。テクノビーム同士の鉄骨部は、かね金具とボルト4本で締めつけるボルト接合を採用し、強度を高めています。
強さのヒミツ③ 一邸ごとの構造設計で「安心」を強化。
テクノストラクチャーはココが違う!!!その③
いくら構造部材が強くても、従来のように構造体の組み方(構造設計)がカン頼みだと、耐震性の高い建物にはなりません。そこでテクノストラクチャーでは、一邸一邸しっかり強度チェックしながら構造設計を行う、安心のシステムを採用しました。
構造設計がいい加減だと・・・
地震などで大きなとからがかかったとき、
まず強度バランス上弱い部分が損傷を
受け、変形を起こします。さらにまわりが
損傷部をささえきれなくなると、家全体が
倒壊に至る場合があります。
テクノストラクチャーの構造設計
テクノストラクチャーでは独自に開発した「自動躯体設計システム」で緻密な構造計算・構造分析を行います。
一邸一邸に根拠のある強さを確保。
テクノストラクチャー工法の住まいはすべて、建てる前に構造強度を徹底チェック。万一の事前災害にも耐えられる構造設計を、すべての物件で追求しています。
住まいごとに異なる諸条件を加味した多角的な構造設計。
厳しい自然条件と、地域特有の設計条件に適応した構造設計をしています。
自由度 高強度ならではの自由設計
①バルコニー
最大で1800㎜が実現
③広々空間
②フリーウォール
間取り変更に対応
④間口最大 約6.0m
天井高最大約2.8m
在来工法
■在来工法
日本古来からの伝統的な住宅建築工法で、別名「軸組工法」とも呼ばれ、現在でも木造住宅の多くはこの工法で建てられています。
土台、柱、梁、筋交等を構造の基本とし、上からの重量や地震など横からの揺れを支えます。
地震に弱いとされてきましたが、近年は建築基準法の強化や金具を使うなど各種の補強工法等の普及により、強度や耐震性についても全く問題のない工法といえます。
比較的安価で予算に応じた施工が可能で、狭い土地や変形敷地に対応できる柔軟性を持ち、他の工法に比べて、修繕・増改築が容易にできます。
伝統的な本格和風住宅をつくりたいときは、この工法に勝る工法はないといえます。
■木を使うことのメリット
自然素材の代表、木材。木材のすばらしさは生産過程でのエネルギー消費量が少なく、また植林によって再生産でき、その樹林帯が二酸化炭素を吸収します。
さらに、生産、最終処理段階での環境への影響が少なくて済みます。
近年、地球温暖化がさけばれるなか地球にやさしい材料といえます。
木材は鉄やコンクリートに比べて軽いわりに比較的強く、ちゃんと手入れをすれば古い寺院にみられるように、簡単に腐ることはありません。製材後、木材は成長しませんが吸湿作用があり、芳香性の物質を放出します。
高温多湿のわが国には理想的な建材のひとつです。
■在来プレカット
在来プレカット
プレカットとは、木造住宅の柱や継ぎ手・仕口の加工を機械で行う技術です。
最新鋭CADで部材加工データを計算し工場生産するため、部材が高精度で安定し、無駄がなく、加工工期を短縮できます。
また、建築現場に廃材を出さないという環境問題にも対応した住宅部材です。最近では品質面や生産性が広く認められるようになって、木造住宅工法の50%以上を占めています。
筋かい
筋かいとは2本の柱と柱の間に斜めに渡される部材のことで、それを入れることで、壁の強度が増し、地震の横揺れ、つまり水平方向の付加から家を守る役割を果たします。
1981年(昭和56年)の建築基準法改正以前の木造住宅は筋かいの不足が指摘されており、阪神・淡路大震災においても1981年(昭和56年)以降の建物は比較的被害が少なかったとされています。
補強金物(接合金物)
木と木の接合部では、圧縮される力に対して強い反面、引っ張りや引き抜く力には非常に弱くなっています。そういったところを補ってくれるのがボルトや金具です。構造部材の接合部分は以下のような金物によって補強され、より強固なつくりになっています。
・アンカーボルト
地震や台風時に基礎と構造体がずれたり、浮き上がったりしないように、基礎と土台はアンカーボルトで緊結します。
・ホールドダウン金物
柱の端部が土台や横架材から抜け出ないように取り付けられる。従来は通し柱や建物の四隅に入れるものと認識されてきましたが、平成12年度の建築基準法改正以降、柱の接合部に使われる場合もあります。
・筋交プレート
筋交は柱と梁、柱と土台に筋交プレートで接合され、その接合部を強固にします。
・羽子板ボルト
柱と梁の接合部分をしっかりと固定するための補強金物。木材は乾燥が進むにつれ収縮します。この木痩せによって接合部が緩まないようにするために取り付けられます。
・V字プレート・山形プレート
木造で引き抜き力を受ける柱と土台、柱と横架材との接合に使用します。
■基礎パッキン工法
建物の耐久性を向上させるためには、床下や木造脚部の湿潤化、構造体内部の結露を防ぎ、常に程よい乾燥状態を維持しておく必要があります。その為に床下に溜まる湿気を排除することがポイントとなります。
基礎パッキン工法とは暑さ20mmのパッキンを基礎と土台の間に設置して、その隙間から全周通気をする工法です。従来工法では床下換気口として40cmX20cm程度の通気用の窓を4m内外の間隔で開けていましたがこの工法では基礎に断面欠損ができ強度的な弱点となることや、空気の流れも場所によってはよどみがちになるなどの欠点がありました。基礎パッキン工法では構造的な欠点を解消し、換気量についても、従来工法の1.5倍~2.0倍の実験値が確認されています。